2020.2.7
銀行のパンフレットに記載された
“10年固定”という文字を見ると、
この商品を“固定金利”だと
勘違いしてしまうのではないでしょうか?
また、あなたが、
一見のお客さんとして銀行の窓口に行った場合、
基本的に銀行側がすすめてくれる住宅ローンは、
“3年固定”や“10年固定”という
当初期間固定型の商品なのですが、
まずは、この商品が変動型の住宅ローンであることを
理解しておかなくてはいけません。
こんにちは!
SIMPLE NOTE 高崎スタジオを運営しております、
株式会社ウッドプランの中村伸司です。
この商品は名前の中に固定という文字はあるものの、
借入期間中ずっと固定というわけではなく、
固定期間満了後は、
その時点の金利でもう一度同じ商品を選ぶか?
あるいは変動型に切り替えるか?
を選択するようになります。
つまり、いずれにしても、
固定期間終了後に金利を見直すことになるため、
返済額が変わる可能性が高くなるというわけです。
それゆえ、銀行側がすすめてくれたからと
安易にその商品を選択するのではなく、
本来は、将来的な金利上昇リスクをも理解した上で、
選ぶようにすべきなんですよね。
そして、この当初期間固定型を選ぶ上で、
理解しておかなければいけないことが、
金利上昇時の返済額アップに天井がない
ということです。
変動型の場合、
増額率を25%以内に抑えるというルールがあるのに対し、
この当初期間固定型には、そのルールがありません。
それゆえ、未払い利息の発生リスクはないものの、
反面、総額率が30%、40%になる可能性があります。
もし、当初固定期間中80,000円だった返済が、
見直し時に40%上がってしまうとしたら、
80,000円×1.4=112,000円まで、
一気に返済額が上がってしまうということですね。
また、この商品の多くが、
当初の期間中だけ
金利の引き下げ幅が大きくなっているのに対し、
逆に、金利見直し後は、
金利の優遇幅が縮小されるようになっています。
例を挙げるとこんな感じです。
店頭表示金利:2.95%
当初3年間金利引き下げ幅:2.45%
当初3年間貸出金利:0.505%(2.95%―2.45%)
↓(3年後)
店頭表示金利:2.95%
金利優遇幅:1.85%
4年目からの貸出金利:1.1%(2.95%ー1.85%)
といった感じですね。
つまり、市場の金利が全く上がってなかったとしても、
無条件で金利が0.6%上がってしまうというわけです。
これだけでも、手痛い返済額アップになるのに、
もし市場の金利まで上がってしまったとしたら?
仮に、店頭標準金利が、
2.95%から3.95%となれば、
3年経過後の貸出金利は2.1%になってしまうし、
4.95%になってしまったとしたら、
3年経過後の貸出金利は3.1%にもなってしまいます。
では、これを実際の数字に当てはめてみましょう。
借入3000万円、35年元利均等払い、ボーナスなし、
当初3年間の金利0.505%で試算してみますね。
この場合、当初3年間の毎月の返済額は、
77,875円となるのですが、
3年後は、もし金利が全く上がってなかったとしても、
適用金利が1.1%となるため、
返済額は85,388円となり、
返済額の上昇率が9.6%ということになります。
では、もし金利が1%上がってしまったとしたら?
この場合、3年経過後の適用金利は2.1%となり、
返済額は98,874円となります。
返済額の上昇率は27%ですね。
続いて、もし金利が2%上がってしまったとしたら?
この場合、3年経過後の適用金利は3.1%となり、
返済額は113,530円となります。
返済額の上昇率は、なんと!?45.8%です・・・
いかがですか?
いやいや、そんなに金利は上がらないでしょ?
多くの方が、そう思われるかもしれません。
しかし、絶対上がらないという保証はありません。
それゆえ、変動型の住宅ローンを選択する場合には、
このようなリスクをも理解した上で
選ぶようにする必要があるんですよね。
ということで、後から気が付いて、
取り返しがつかない状況にならないためにも、
こういったリスクも理解していただいた上で、
住宅ローン選びをしていただければと思います。
それでは、、、
シンプルノート高崎スタジオ
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